大学院出願

私もついに大学院出願という一つの山を越えて進学先の大学院を決定しました。せっかくなのでその簡単な経緯や、大学院出願の方法などについて書いてみたいと思います。

学部でのアメリカ留学と比べると大学院の海外留学は人数も多いので、詳しいブログ記事なども多いかと思います。大した情報は付け加えられないでしょうが、少しでも足しになればというつもりで書いてみます。

事前の注意ですが、私は学部でアメリカの所謂一流大学に留学しているので、日本の大学から留学しようという場合とは色々と状況が異なると思います。明らかに状況が違う点などは注記するように心がけますが完璧なものとはならないと思うのでご了承ください。逆に現在すでに学部留学している人にとっては数少ない経験者の体験をお伝えできればいいかなと思います。

あと、この記事は常に加筆中です。読者からのフィードバックをもとに今後も修正していく予定なので、この内容についてもっと詳しく知りたい!などがあったらコメントを残すなり直接言うなりで伝えてください。

1.前提情報
いつ大学を卒業したの?2017年6月
いつ大学院に応募したの?2017年12月
何校応募したの? 9校
応募した分野は? 合成化学、実験物理、理論物理

2.大学院出願のためには何を準備すればよいのか
これについては他のブログ記事などが充実していると思うので後回しにします。

3.志望大学選び
上記のとおりに3つの分野に応募していた(詳細はまたどこかで書きます)ため、志望研究室/志望大学選びは困難を極めました。そもそもやりたい分野もわかっていない人間がそう簡単に研究室を決められるわけはありませんね。
というわけで志望研究室と志望大学は次の基準で選びました。
1)(その分野での)名門大学を選ぶ
名門大学であれば有力な研究室が沢山ある場合がほとんどなので、仮に第一志望の研究室が気に入らなくても第2、第3の選択肢を選ぶことができます。選択肢をあまり狭めたくない身としてはこれは第一条件でした。
どの大学が名門であるかについては分野ごとのランキングを聞くなり、関連分野の先輩に聞くなどして仕入れました。
名門大学だけに応募するのは落ちるリスクも高いのですが、私はほぼ全ての大学に受かる程度の実績があることはわかっていたので、その点はほとんど心配しませんでした。
2)口コミで情報を集める
MITに行っていたおかげで、関連分野で大学院生やポスドクをやっている知り合いが多く、彼らに色々な教授やプログラムの評判を聞くことでさらに候補を絞っていきました。特に最近大学院応募をした先輩たちからは、身のあるアドバイスを聞くことができます。
また、教授の評判や異動情報などはこういう手段でしかなかなか手に入りません。私も現在の指導教官(予定)の人が今年の7月に大学を移るという情報は先輩からの口コミで手に入れました。
3)直接会ってみる
私は学部時代は合成化学の研究室に所属しセミナー等にも頻繁に参加していたため、この分野の教授たちとは会う機会がよくありました。興味のある教授がセミナーに訪れている場合には直接メールをして会う時間を設けてもらえないかと相談し、直接話すことで研究の雰囲気を掴みました。


4.実際にどのように準備をしたのか
1)Statement of Purpose (SoP)
これはインターネットでstatement of purpose, examplesとでも検索するといくつか例を見つけることができたので、それをもとに書き上げました。ネット上で軽く読んだ以外は特に書き方指導書などは読んでいませんし、アドバイスなども取り立ててはもらっていません。
こんな適当な感じでSoPを書き上げられたのは、私の場合は研究経験が豊富だったという事が大きいです。プロジェクト単位で数えれば学部1年からこれまでに5個程度の研究テーマに携わっていたため、それぞれの研究の内容、それをやった動機、そのプロジェクトから学んだこと、その経験が今の自分の研究分野にどうつながっているか、などを適当に繋がていけばそこそこのSoPを書き上げることができました。

2)推薦状
高校2年生ぐらいの頃からお世話になっていて、大学でも下について研究をした先生がいたので、まずはその人に一通目の推薦状をお願いしました。他の2通ですが、3分野に出願していたため、計4人の先生にお願いすることとなりました。内訳としては
合成有機化学の教授:academic adviser, 授業を2つ取った
理論物性物理の教授:授業を1つ取った、個人的にやっていた理論研究プロジェクトをみてもらった
理論物性物理の教授:授業を1つ取った、授業ではterm paperで理論のレビューを書き、高評価をもらった。
実験物性物理の教授:ドイツでの大ボス。研究室でセミナーをやり、内容を評価していただいた。
という感じです。私は学部の間は上記の先生のもとでの研究がメインだったので、自然と他の先生方は授業をとった繋がりの人たちが多くなりました。

3)奨学金
奨学金は手に入りませんでした... 永住権を持っていないためアメリカの奨学金はほとんど応募できないのですが、日本の奨学金は日本の大学在籍でないと受け取れないものが多いため、こちらもほとんどが無理でした。唯一船井の奨学金は私でも応募できたのですが、面接選考には進んだものの分野のバランスを理由に落とされてしまいました。厳しい。