MITでの授業のコマ数

 アメリカと日本の大学の大きな違いの一つは授業数です。MITでは1学期にとる授業の種類が上記のとおり非常に少ないです。その代り、一つの授業につき講義が2〜3回あり、週合計では約3時間の授業時間があります。これは日本の一般的な授業2コマ分に相当します。加えて、Recitationと呼ばれる少人数の授業があり、大学院生が授業の補足説明などを担当します。
 例として、私の一年一学期の時間割を見てみましょう。授業時間が占める割合が少ないことがわかると思います。 

 比較として東大の1年の1学期の時間割を見てみます。

この時間、東大の1年生としては標準的な19コマの授業を取った場合のものです。一見して、こちらのほうが授業数が多いことがわかると思います。
ためしに授業時間数を計算してみると、MITの場合は17時間であるのに対して、東大では27時間と、1.5倍近い差がついています。

 このシステムを語る上で最大の違いは宿題の多さでしょう。PSET (problem set) と呼ばれる宿題が全ての授業で毎週のように出るため、課題の消化に多くの時間が費やされます。授業を受けている時間よりも課題を解いている時間のほうが長いというのも珍しいことではありません。アメリカの大学生は良い大学院に進学するために良い成績を取らなければいけないため、宿題を解くのにも必死です。