量子力学の内積構造、双対構造

PDFを漁っては量子力学の数理的構造について暇を見ては考えているのだけれど、どうもよくわからない。

http://www.sceng.kochi-tech.ac.jp/koban/quatuo/lib/exe/fetch.php?media=2012:kitano2.pdf

オブザーバブルは「演算子」である、という言われ方をすることが多いようだけれど、
実際にはH|Phi>という状態は私達の観測対象ではなくて、私達は常に
U|Phi>(Uはユニタリー演算子)という物理的状態を考えるか。
という期待値を考えているだけだ。
そうすると、Hの役割は演算子というよりも、エルミート形式として空間の構造を決めることなのではないかと思える。

こんなよくわからないことを考えているのは、Hという行列の変換性が
Hを演算子としてみた場合はA^{-1}HAと書けるのに対して
Hをdual formと見た場合はA^(dagger)HAという風に書けるけれど
どちらが本質なのかよくわからない、ということに端を発する。

ディラックの記法だとdual form(特にHermitian form)とみなすのが自然に感じられるけれど、
残念ながらアンチユニタリー変換のことを考え始めるとどうも筋が通っていない。

おとなしく数理物理の本でも読んだほうがいいのかもしれない。